野茂英雄引退
野茂選手が1995年に大リーグに挑戦した年の夏、自分は全国から集まった農業高校生110名の引率で約1ヶ月間のアメリカのカリフォルニア農業研修に参加していました。
研修の場所がドジャースの本拠地ロスアンゼルスのすぐそばであったこともあり(といっても農村地帯ですが)、たくさんのアメリカ人が野茂のことについて話しかけてきました。
みんな純粋に喜んでおり、「いや、野茂はすごいなあ。野茂が来てくれてうれしいよ。」という反応で、中にはとても通な人もいて、「今、3Aでマック鈴木がいるんだけど、彼もメジャーに上がれると思うよ。他には日本からメジャーに来る選手はいないのかい。」などという人もいました。
日本で例えるとインドやタイあたりから日本のプロ野球に挑戦してきた選手のことを、「楽しいなあ、うれしいなあ。」と言っているわけで、アメリカ人って本当にオープンだなぁと思ったものでした。
野茂選手の引退を受けて、ラジオのK-MIXのコメンテーターがこんなことを言っていました。「野茂英雄選手に関して、二宮清純さんがこんなコメントを書いていました。『
彼は、そのまま近鉄にいれば、エースの座と高収入が保証されていたのに、それらをすべて捨て、退路を断って勝負にでた。野球の実力はともかく、異文化に順応できるかどうかも忖度されましたが、それに対して彼はアメリカに英語を覚えに行くわけじゃない、野球をやりに行くんだという名言を残した。それらを見て聞いて、私は、ああ、これはもう100%大丈夫だろうと思いましたね』、まさに”志あるところに道ありき”ですね。」
仕事に向う車の中で、この最後の「
志あるところに道ありき」という言葉がとても印象的に感じた私でした。
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