塩好きのヤギ

この頃、ヤギのサチエルが自分をしきりに舐めるようになっていた。
「そうか、お前もやっとご主人様がわかるようになったのだな。お前の愛情表現は舐めることなのだな。」と最初は思っていた。

しかし、それにしてもよく舐める。

もしかしたらと思って岩塩をあげたところ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛ、と全部を舐めつくしてしまった。






どうやら、サチエルは塩分を欲しがっていたようである。
ご主人さまへの愛情ではなく、毎日汗だらけになっている自分についている、塩が欲しくてﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛしていたようである。
要は自分は汗臭かったのです。


肉食動物では、獲物から塩を補給する事ができますが、草食動物が食べる植物には、塩が殆ど含まれて無いので塩を与える必要があるそうです。
近くの牧場に行って、牛に与えるための塩をももらってきました。
自分をﾍﾟﾛ、ﾍﾟﾛすることも少なくなりました。