シルクロードのオアシス都市を訪れて

しあわせ野菜ガルテン

2008年07月26日 20:00

 「海外農業研修の思い出」第2報   ・・・  シルクロードのオアシス農業

 数年前に静岡大学農学部の学術調査隊に加わり、1ヶ月間中国の新彊ウイグル自治区に行ってきました。
 この調査隊は「農学の立場から、中国の少数民族の衣食住を調査し、自然と人間との関わり方を考えてみる」というもので、過去3年間で雲南、チベット、広西、貴州、甘粛などの調査を行っており、私が参加した新疆ウイグル自治区が最後の訪問地でした。 

 西安の町の様子 西安は隋と唐の首都、国際都市として有名な長安、シルクロードの終着点(出発点)です。名古屋空港から2時間30分で上海へ、そこから乗り換えて2時間で到着しました。
 そして次の日2時間30分の飛行機の旅の末に砂漠のオアシス都市、新疆ウイグル自治区の区都ウルムチに着きます。

 兵馬俑
 西安の郊外にあります。 現地で見ると、その広さに圧倒されます。始皇帝の偉大さは並大抵じゃないんだなぁと実感しました。
 まだ、発掘は続いていて、行った前日に彩色された像が出てきて大騒ぎしていました。







 新彊ウイグル自治区は、かつて「西域」と呼ばたシルクロードの舞台です。清の時代に漢民族の支配に入り、「新彊」と呼ばれるようになりました。「彊」という字は、騎馬民族をあらわす「弓」、農耕民族をあらわす「土」、アルタイ山脈、天山山脈、コンロン山脈をあらわす3本の「一」と、それに挟まれたジュンガル盆地とタリム盆地の2つの「田」を現しています。
 「田」といっても、ほとんどは砂漠であり、特にタリム盆地の中にあるタクラマカン砂漠は、アフリカのサハラ砂漠に次ぐ世界で2番目に大きい砂漠であり、日本の国土と同じ面積を持ちます。
 人口は1600万人で、ウイグル民族が45%、漢民族が40%、残りの15%が回族、キルギス族、カザフ族、タジク族、蒙古族などと多民族が住む地域です。ウイグル、カザフ、タジクはトルコ系の言語を持ち、多くの人は中国語を話せません。宗教はイスラム教です。







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