肥料を作るぞ!

しあわせ野菜ガルテン

2009年01月22日 23:42

肥料は買うものではありません。
作るものです。


なぜなら肥料は人間でいえば料理です。
材料を買ってきても手を入れてあげなければ料理とは言えません。

一般的に使われている肥料は化学肥料です。
化学肥料は栄養剤の点滴注射や栄養ドリンクと同じです。
すくすくと成長はしますが、心も体も健康になれるかというと疑問です。

そこで、「美味しい野菜作りには有機肥料!」となるのですが、これでもダメです。
なぜなら、有機肥料も普通はそのまま土に混ぜているからです。
スーパーで買ってきた野菜やお肉を生のまま食べさせているのと同じです。
点滴よりはましですが、けっしておいしい食事とは言えません。

美味しい食事は料理をしなくてはいけません。
野菜の食事の料理人は微生物です。微生物が有機肥料を分解してあげることによって、おいしい食事となります。




 自分は「微生物農法」という方法で肥料を作ります。 


これが微生物、自然界にある善玉微生物の集まりです。こうじ菌、納豆菌、放線菌、酵母菌などたくさんの微生物が入っています。
土の中や果実などから集めることができるのですが、さすがに手間がかかるので購入しました。
これで6500円もします。


最初に米ぬかを微生物によって分解してもらいます。米ぬかには沢山の炭水化物が含まれていて分解すると糖分に変化します。



この時に活躍する微生物はこうじ菌、お酒やお味噌作りに使われる菌です。2、3日すると温度が上がり甘い匂いになってきます。


こうじ菌による1次発酵が終わったら、油粕や魚かすや鶏糞などの有機肥料を加え二次発酵させます。
一次発酵でできた糖分を食べながら、有機肥料のタンパク質が分解されて良質のアミノ酸に代わります。
このアミノ酸が窒素肥料となります。


二次発酵に使った有機肥料の油粕です。
発酵させた有機肥料をボカシ肥料とか発酵肥料と言っては販売されていますが、お値段が高いです。
でも、スーパーのお惣菜と同じで、料理とは言えますがどんな食材や油や調味料が使われているか分かりません。

自分で発酵させて作ればどんな材料を使っているか安心です。


水分は原料の50%です。多すぎると発酵ではなく腐敗してしまい、少ないと発酵してくれません。
このあたりは天然酵母によるパン作りと同じです。
少々寒いので山の中に湯たんぽを入れてあります。


発酵を促進するために保温してあげます。

毛布でいいのですが、ムシロをあえて使うこととしました。
ムシロは今では使われることもなく、見たこともない人もいると思います。
ムシロはワラで作られていて、とても温かく、また納豆菌や善玉微生物が住みやすい環境となります。

そして、何よりこのムシロをずっと昔に編んでくれた、おじいちゃんやおばあちゃんの思いも入っているのです。

 補足 

ここまでなるのに1週間かかっています。
工程は約1/3が終了したところ、まだまだ先は長いです。

夏だと温度が高くて発酵が進み、もっと早くできるのですが、逆に雑菌が繁殖してしまう可能性が高くなります。
こうじ菌と酵母菌によるお酒を寒作りするように、有機肥料を発酵させて作るボカシ肥料も寒い時の方がいいものができます。

関連記事