2008年06月03日
新茶が飲めないお茶農家

私の家はお茶農家です。
今年は5月1日からお茶摘みが始まりました。たくさんお茶を刈って少しでも収入を上げようと、へとへとになりながら、その日が八十八夜であることも知らずに必死になってお茶を刈っていました。
私が小さい時、お茶摘みはとても楽しい出来事でした。近所のおばちゃんたちもお茶摘みに来てくれ、休み時間には柏餅を食べながらいろいろな話をしてくれました。家では賑やかなお茶をもんでいる機械の音とお茶のにおいがしていて、作りたてのお茶はとても美味しく幸せな気分になりました。
昔はどの家も自分の家に小さな製茶機械があり、自分の家で刈ったお茶の生葉を加工していましたが、茶園の規模拡大の中で現在は生葉を刈って、それを大型の設備がある製茶工場に出荷するようになっています。それが茶業界の近代化であり、生き残りの方向性です。そして、ただただお金を得るために、お茶を刈っては運び、刈っては運び、お茶農家なのに八十八夜のことを忘れ、新茶を飲むこともなく、疲労感いっぱいで一日が終わっています。
何か大切なものを忘れてしまったような気がしています。
お茶を刈り 新茶を飲めない お茶農家
Posted by しあわせ野菜ガルテン at 21:40│Comments(0)
│8、”農”への思い