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2008年08月22日

シルクロードのオアシス都市を訪れて(その9)

イスラム教
 
 イスラム教は豚を食べないので料理は主に羊肉を使います。日本で食べる羊は臭くてあまりおいしくないのですが、これは殺してから時間がかかっているからで、シルクロードで食べる羊料理はとてもおいしいです。 
 農家の人は自分たちで羊を解体するので、殺されていく羊たちの様子を何回も見ましたが、イスラム教が羊を食べるのを許しているのは、羊の死にいたる様子が、悟りを感じさせ、とても宗教的であるからではないかと思いました。怖がることなく、抵抗する事もなく、声を出す事もなく、見ている仲間の羊たちもおびえた様子もありません。インドの昔話に飢えた旅人のために自ら焚き火に身を投じたウサギの話がありますが、その話を思い出し、「ありがたく食べさせていただきます」という気持ちになりました。
 モスクは入り口の門が独特なので、いたるところで目につきましたが、内部は本当に質素です。私たちがモスクだと思っているイスラム独特の建物は門であり、丸いドーム屋根をくっつけただけの単なる壁で、その奥に、お祈りをする建物があるのですが、田舎の集会所みたいな平屋の建物であって、外見もとても質素で、中にも何もありません。壁に向かってポツンとひとりでお祈りをしている人を見たり、金曜日の12時のお祈りではモスクに入れない人がモスクの外で自分で持ってきた絨毯にひざをついて、お祈りをしていたのに出会ったりしましたが、いずれも静寂の中でゆっくりとした時間が流れていました。
 イスラム教というと攻撃的なイメージがあったのですが、衣食住すべてに宗教が根づいており、仏教の修行僧たちが自分自身の悟りを得るために莫高窟あたりで仏画を描いている間に、民衆の心の拠り所がイスラムに自然に移っていったのではないのだろうかと思いました。


シルクロードのオアシス都市を訪れて(その9)モスク
 中国の西のはずれ、カシュガルの町にあるエィティガール寺院。カシュガルは人口110万人のウイグル人の町。緯度で言うとインドのニューデリーと同じである。中国は広い。


シルクロードのオアシス都市を訪れて(その9)モスクの中

 壁に向かって男性が一人お祈りをしていた。
 モスクの中には何もない。あるの静寂のみ。


シルクロードのオアシス都市を訪れて(その9)コーランを唱えるウイグル人

 衣食住すべてに宗教が根づいていることは、とても幸せなことではないかと思った。


シルクロードのオアシス都市を訪れて(その9)集団礼拝
 毎週の金曜日2時は、イスラム教の集団礼拝の時間、モスクには入りきれないので外でお祈りをする。集団礼拝は男性のみ。女性は家を守る。


羊の解体の様子とシシカバブー
 イスラム教は豚を食べないので料理は主に羊肉である。日本で食べる羊肉は臭くてあまりおいしくないが、これは殺してから時間がかかっているからで、シルクロードで食べる羊料理はとてもおいしい。なかでも、羊肉の串焼きシシカバブーは絶品。 
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Posted by しあわせ野菜ガルテン at 09:10│Comments(0)11、海外農業研修の思い出
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