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2011年05月01日

骨髄バンク(その2)

先日、骨髄バンクのことを書きました。
今日は白血病で亡くなった教え子のことです。

昨年(2010年)教員時代に担任をした生徒が白血病で亡くなりました。
発症したのは2年前の2009年、大学4年生の時でした。
妹さんとHLA(白血球の型)が一致し骨髄移植をしたのですが、残念ながら再発し昨年の5月30日に亡くなりました。

以下のメッセージは、亡くなった生徒の日記の抜粋で、お葬式の時に配られたものです。
手帳(レフィル)に挟んで、時々見返しています。

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「続いてゆく」  (2009年6月○○日 移植の日)

 みなさんへ。
 最近コメントできなくてごめんなさい。
 実は今日最後の治療を迎える事になりました。
 最後だけにやっぱリつらいです。

 薬が強すぎて体が耐えきれるかどうかの保証はできないと医師から告げられました。
 だから、「ありがとう」と「ごめんね」だけは伝えておきます。

 みんなといた時間は楽しすぎました。その分迷惑もかけたと思います。
 ごめんなさい。

 だけどいつもみんなは優しくて、楽しく接してくれました。そんな友達が僕にはいる事を誇りに思います。
 ありがとう。

 本当のところもっとリスクの低い治療法もありました。でもあえてこの治療法を選びました。
 続いてゆくために。

 だからこれから何ヶ月かけて退院できるかわからないけど、その間のつらい事もがんばって耐えていこうと思います。
 治療が成功して元気になるまでいつになるかわかりませんが元気になったら伝えます。

 今までお見舞いに来られなかった人たちには心配をおかけいたしましたが、元気になってからは多分大丈夫です。

 また皆さんと会える時を楽しみにしています。

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「完全復活の兆し」  (2009年12月○○日)

 先の日記で退院した事をお伝えしたのですが、実は現在肺炎のため再入院中です。
 だけど薬の効果のおかげで徐々に回復し、今月4日に退院する事が本日の検査により決定いたしました。
 たびたび皆さんには心配をおかけいたしまして申し訳なく思います。同時に感謝の気持ちでいっぱいです。
 
 そういえば皆さんの中には僕の病気の事をしっかり知らない方がほとんどだと思います。現在相当回復でき元気になったので告知したいと思います。

 実は今年1月から急性骨髄性白血病患者として病院に入院していました。病気が病気だとはいえ大切な友達にこのことを黙っていたことを深く反省しています。
 それでも皆さんの中には何も言わず心配してくれて日記に書き込んでくれた人、電話をくれた人、お見舞いにきてくれた人、愛してくれた人、僕のことを心配してくれた事がとてもうれしかったです。
 ありがとう。

 今回は肺炎で入院した訳ですが、これからも移植したことで普通の人よりも炎症を起こしやすいデリケートな体になってしまい、これからの人生で再入院を繰り返すことや最悪白血病の再発も視野にいれ特に注意深い生活を心がけなければなりません。
 ですが決して負い目に感じる訳でもなく、むしろここまで元気に回復できた事が奇跡で残りの人生何が起きても絶対後悔しないように自分の人生を精いっぱい生き抜いていこうと思っています。

 入院中主治医から死の宣告をされた時は、さすがに心が折れてしまいました。
 希望を持とうとする事すらできないし、抗がん剤治療の副作用で幻覚症状を見る。常に放心状態で吐き気は丸一日中続き食事も喉を通さない。 
 それでも降りたくない、降りちゃいけないと思えたのは、やっぱり周りの人の支えや優しさでした。

 これからの人生精一杯生きるのも大事だけど、そうやって僕のことをずっと心配してくださった皆さんを二度と悲しませたくない。
 だから無理はせず自分の体を大切にしていくつもりです。

 自分が元気でいることで皆さんが幸せでいてくれる。そんなふうに思ってくれる人たちが友達だったり親友だったり恋人だったり家族である事がしあわせに思います。

 これからも、今まで通りの自分でいるので、どうぞひとつよろしくお願いいたします。



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